長崎大学歯学部同窓会創立15周年記念学術講演会

 祝辞

長崎県歯科医師会会長  
 南 幸夫    

 長崎大学歯学部同窓会創立15周年を迎えられ、記念学術講演会の開催にあたり、心よりお祝い申し上げます。
 昭和54年、長崎県民期待の歯学部が創立され、第1期生が卒業された61年度から本同窓会が準備発足され、現在会員は千名を越す組織になられたと聞いております。
 この間、種々の困難があったと思いますが、立派に本日を迎えられたのは、貴歯学部関係各位 の御支援と共に、卒業生の母校愛による団結力と、同窓会会長をはじめ役員の御熱意と御努力の賜物であり、深く敬意を表する次第であります。
 現在、貴同窓会の先生方は、長崎県をはじめ、日本全国で立派な歯科医師として活躍され、地域歯科医療を支えておられます。
 長崎県においても、各市郡歯科医師会の中枢に確固たる根を下ろし、地域歯科保健医療の担い手として多大に努力貢献しておられ、高い評価と信頼を得ております。
 現在、我が歯科医療界は、目前の医療保険制度の抜本改革をはじめ、需給関係の悪化や受診率の低下等、山積する諸問題を抱え、まさに苦難の時代であります。
 この厳しい時代を打開するには、全歯科医師が団結し、打破しなければなりませんが、そのためには、地域歯科医師会との協調と共に同窓会組織を活用して、研修し、語らい、交流を深め、共に問題を解決していく必要があると考えます。
 国民の医療の一端を預かる歯科界においても、地域社会から求められることは、メ患者のための歯科医療モであることを念頭に置き医の倫理を涵養すると共に、生涯研修に努め更なる良質の歯科医療を提供し、地域社会から信用される歯科医師像を構築することが望まれます。
 最後に、長崎大学歯学部同窓会の更なる御発展と、会員皆様の今後益々の御活躍を祈念して、御祝辞といたします。


 15周年を祝して

長崎県歯科衛生士会会長  
 中村 佳代子    

 長崎大学歯学部同窓会が創立15周年を迎えられましたとのこと、心よりお祝い申し上げます。二十一世紀の最初の年に、この記念すべき日を迎えられ、設立にあたりご尽力された関係各位 の感慨はいかばかりかと拝察いたします。加えて今回、このように盛大な記念学術講演会を企画され、貴校を巣立たれた先生方の大きなエネルギーを感じます。
 社会の構造改革が進む中、保健・医療・福祉を取り巻く環境も大きく変化してきております。歯科界においても、CureからCareの時代へとニーズは大きく変化しております。『むし歯予防の世界標準“水道水フッ素化を探る”〜長崎から21世紀への提言〜』と題して開催される今回の記念学術講演会が、むし歯予防手段としてのより正しいフッ素の知識や情報を、我々歯科医療従事者が理解し、国民の皆様方に情報提供をしていくことで、口腔の健康づくりに繋がっていくものと期待しております。
 我々、歯科衛生士も、より質の高い歯科医療サービスの提供を行えるよう、デンタルファミリーの一員として、日々、研鑚に励み、国民の皆様方の健康づくりに貢献できればと考えております。
最後になりましたが、長崎大学歯学部同窓会の今後益々の御発展を祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。


 長崎大学歯学部同窓会創立15周年を記念して

長崎大学歯学部長  
加藤 有三    

 今般、長崎大学歯学部同窓会創立15周年記念行事として、幅広く一般市民並びに口腔保健活動に従事する専門家を対象とした記念学術講演会を開催されますことを、長崎大学歯学部を代表して心からお祝い申しあげます。
 同窓会の基盤となるであろう長崎大学歯学部も、昨年でようやく創立20周年を記念することが出来たところであり、その間、大学を取り巻く社会の大きな変革に刺激されながら、大学改革に取り組んでいるところであります。
 長崎大学歯学部は、日本の西端にある事によって、西九州地区の歯科医寮の先導者として機能するばかりでなく、日本全体から学生を集めて、6年間の大学教育とその後の臨床教育によって、良質な臨床家としての歯科医師を社会に送り出す事を最も重要な課題として参りました。
また、同時に、その様に立派な歯科医師を育てる事の出来る指導者を育成する事も常に教育目標として掲げています。
 平成13年3月に、ようやく同窓生が1000名を越えるに至ったとお聞きしております。その中には、大切な子育てに現在専念しておられる方も含めて、色々な事情で、診療現場に出ておられない方もあるでしょうから、実際に日常的に診療活動に従事しておられる人数はもっと小さいものでしょう。
 第一回生の卒業後、中心になる同窓生のボランティア活動の積み重ねの結果として、毎年少しずつその存在感を強めながら、いつの間にか15年が経ったのだと思います。初代の役員から現在の役員迄含めて、関係者の全ての方達に、心から15周年記念のお祝いを述べるとともに、ご苦労様の一言を捧げたいと思います。
 一昔前の大学では、教育、研究、診療など、大学の中だけの事に専念する事が可能でしたが、現在の大学は、それを如何に社会に還元できるかという点でそれぞれの力量 が問われております。大学にいる我々も、積極的な情報公開を行うと同時に、大学内に我々が有する多くの知的資産をどうすれば市民の役に立てることが出来るかについて色々と考え、出来る所から行動を開始しつつあります。
 この様なときに、長崎大学歯学部の同窓会が創立15周年の記念行事として、口腔保健の改善を広く一般 に呼びかける形での啓蒙活動を組織全体で開始された事を誇らしく感じております。第一回目のこの様な活動が盛会であるばかりでなく、同窓会の組織の成長と共に持続性のある活動として今後も発展していくことを祈念いたしております。