平成8年度学術講演会 |
平成9年1月25日(土)、午後3時より長崎パークサイドホテルにて、平成8年度の学術講演会をおこないました。受講者は約60名でした。
講師には、角岡秀昭先生(熊本市開業)をお招きし、「臨床医における顎関節症の診断と治療法」という演題でご講演いただきました。講師の角岡先生は、顎関節治療の先駆者ジャンケルソン博士に師事し、同分野のインストラクターとして活動中であります。
講演では、解剖・生理などから顎関節の仕組みを解説し、いわゆる顎関節症の様々な症状、鼻疾患、耳疾患、舌の位
置異常との関わり、MRIのみかた、また、口腔内・外の徴候、いろいろな筋肉の説明や触診のしかた、顎関節への触診の方法など、臨床に必要なことを数多くのスライドを用いて熱演されました。
また、今回の講演会で興味深かったのは、顎関節に症状を持つ2名の被験者で、実際の診断やスプリント作製のデモがあった点です。下顎運動測定装置を用いて被験者の下顎運動を再現し、そのコンピュータデータを、液晶プロジェクターでスクリーンに映し出し、解りやすく受講者に解説され、その後、スプリントの作製手順や注意点等を説明されました。講演後の質疑応答では、受講者よりいろいろな臨床上の疑問点や診断法についてなどの活発な質問が出ました。
学術 東洋一