平成11年度第2回学術講演会 |
平成11年9月5日(日)、午前10時から午後4時まで長崎大学歯学部5階第一1講義室にて、平成11年度の学術講演会が行われました。講師には、北九州市より筒井昌秀先生をお招きし、「良質な歯科医療を求めて」という演題でご講演をいただきました。受講者は約60名で、同窓会会員以外の先生方の参加も多数ありました。
講演では、先ず診療の目的を歯科治療を通じて患者さんに健康で快適な生活を生涯を通
じて営んで頂くために、予防からメインテナンスまで一貫した包括的体制での患者さんと歩調を合わせた長時間のお付き合いが必要であるとされ、臨床例、失敗例をまじえながらお話されました。
内容については、歯牙・歯列・咬合の形態および機能は経年的に変化し、種々の原因が複雑に絡み合いながら咬合崩壊が進行する。その機能的、形態的に崩壊した歯列をどのように再構築していくのかを考えることが咬合崩壊への対応となるが、そのためには機能と炎症の両面
からアプローチする必要がある。そして、それらに対して時間軸をもった再評価をおこない、歯牙・歯列・咬合の形態および機能の調和を患者固有の生理的範囲内にいかに収束し、将来にわたる歯牙の保存を可能ならしめるかが、咬合崩壊への対応となるとのことでした。これらを、矯正、歯周外科、インプラントの症例を交えながら、またナソヘキサグラフのスライドを用いながら、ていねいに説明して頂きました。質疑応答においても、多数の質問がなされ大盛況のうちに講演は終了しました。講演内容は、高度であるにもかかわらず、わかりやすくまた筒井先生オリジナルの方法も紹介いただき非常に有意義な時間でありました。
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総務 内田憲二
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